海上特殊無線技士は身分証明書としては使えないが海外では通用する?

地図の上にある3体の男性のフィギュア

一級または二級小型船舶免許(ボート免許)を取得して実際に航海をする場合、陸上や他の船舶との連絡手段を確保しておく必要があります。沿岸から数km以内であれば一般向けの携帯電話が使えますが、10km以上離れると携帯電話の電波が届きません。航海中に陸上や他の船舶と連絡を取り合うために、150MHzの電波が割り当てられています。これは全世界共通で、国際VHFと呼ばれています。国際VHF電波を使用する通信機器を使用する場合は、海上特殊無線技士とよばれる国家資格を取得しなければなりません。

この資格は第1級~第3級までの3種類に分かれていて、これらの違いは使用可能な無線機の最大出力によって決められています。3級の免許取得者が使用できる通信機の出力は5W以下に限られ、沿岸から10km以内しか通信ができません。2級の資格は出力が25Wまでの据置型無線機が使用でき、10kmを越えて通信をすることが可能です。1級は最高で出力が75Wまでの無線機を扱うことが可能になり、これは旅客船や遠洋漁業に出る漁船で必要な資格です。1級の資格を取得すると、海外でも無線機を使用することができるようになります。

海上特殊無線技士の資格を取得するためには試験を受けて合格するか、指定された養成講座を受講して修了する必要があります。第1級海上特殊無線技士については国際的に通用する資格なので、英語の試験または講習が必須です。普通に勉強すれば誰でも第1級海上特殊無線技士の試験をパスすることができるので、ボート免許と合わせて取得している人が多いです。

ボート免許と海上特殊無線技士の両方を取得すると、海外でも操船をすることができるようになります。海上特殊無線技士は、ボート免許よりも少ない費用で簡単に取得することができる国家資格です。注意しておかなければならない点は、海上特殊無線技士の免許証は身分証明書として使うことができないことです。海上特殊無線技士の免許証は一定の出力の通信機器を取り扱うことができることを証明するもので、本人確認書類としては使用できません。

海上特殊無線技士は数日の講習会に参加するか国家試験に合格すれば取得することができますが、身分証明書の代わりに使うことはできません。自動車の運転免許以外で身分証明書になるような国家資格の免許証を入手したい場合は、ボート免許(一級・二級・特殊小型船舶免許)を取得する必要があります。